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特別研究室2入居審査について
気に入った部屋が見つかったら、入居申込手続きを行うが、その際、殆どの物件に「入居審査」があるんじゃ!一般的にどのような内容を審査されるのか、大家さん・管理会社・不動産会社・弁護士の考えなどを参考に研究してみるとよいぞ!
入居審査について(期間や日数)
一般的に「入居審査」は、簡単に在籍確認・保証人確認などの業務を、不動産会社・管理会社・入居審査会社が行いますが、最終的な判断は入居申込書・提出書類等をベ−スに、その人の収入で「賃料を払えるのか?」「保証人さんが保証能力があるのか?」「家族構成」「仕事の職種」「勤務年数」「社会的地位」「安心感を与える人物像」「時には国籍」「保証人の所在地」「他の部屋の入居者層とのバランス」・・・・・etc。大家さんが判断するケースが殆どです。 また、大家さんも賃貸経営していく上で、考え方・方針があり、幾つかの入居条件を出されることもあります。
入居審査/入居条件
例としては・・・
1.入居者を学生のみにし、学生以外の方とは契約しないケース。
2.女性・男性で限定するケース。
3.お子さんがいる方とは契約しないケース。
4.高齢者の方とは契約しないケース。
5.無職・フリーターの方とは契約しないケース。・・・・etc。

※民法的には「人を特定なもので差別をしてはいけない」というものがありますが、大家さんからすると大事な建物をお貸しするわけですし、また、他の入居者に対するバランスも考えないといけない立場にありますので、条件提示や入居審査は、現在入居中の方、今後入居される方、近隣住民・地域環境・その他もろもろを考えなければならない立場にいると思われます。
賃貸借契約は双方が合意して初めて契約が成り立つわけですから、借りる側が条件に合う部屋を探すことと同じように、大家さんも自分の建物に合った入居者を選ぶことは当然と言えば当然のことです。誰でもいいよ!の建物では安心して暮らせないでしょう。
いくつかの状況を例にすると・・・?
地域・慣習によっても一概に言えませんが、一般的に良くある事として4つの例を挙げて簡単にまとめてみました。この他にも色々な例があると思いますが、多くの大家さんの入居判断の捕らえ方を多少でも理解しておくとお部屋探しに役立つと思います。
※もちろん全てがこれで契約できるわけではありません。「これ以外にも仕事の業種・性別・出生地・などによっても入居を断られた経験がある」との体験話をメールで頂いた事があります。十人十色、さまざまな考えをしている大家さんがいるようです。
■ 未成年者の場合
進学・就職などで一人暮らしを始める場合、未成年者のケースもあるだろう。果たして未成年者でも契約は出来るのだろうか? 未成年者の場合、どのような方法で契約を進めていくのが望ましいのか?(大家さんが希望されているのか?)
学生さんの入居の場合・・・母親が契約者・父親が保証人、または父親が契約者・オジ(両親の兄弟)が保証人、などのように近い親族の中で役割を分担するケース。
就職される場合・・・ 通常の契約方法で契約が出来る場合が多いようです。ただし、内定通知書・親権者の同意書等を提出するケースが多いようです。
■ 無職・就職活動中の場合
このようなケースで大家さんが一番気になる事は、家賃の支払い関係でしょう。また、就職先がある程度決まっている人・全く決まっていない人では、大家さんに対するイメージは変わってくるでしょう。
就職先が決まっている場合・・・採用通知書などを大家さんに提出する事ができれば一般的な契約方法で契約できるケースが多いようです。
就職先が決まっていない場合・・・未成年者と同じ方法で契約する。または、連帯保証人を2名にするケース。
■ 保証人が高齢者の場合
上記で述べたように、入居審査は契約者だけでなく、保証人に対しても行われます。その際、ご両親がすでに会社を退職(引退)されて年金で暮らされている場合、年金収入のみでは保証能力まで至らないと判断される場合もあるようです。
年金以外に収入がある場合・・・年金の他に収入があればその旨を伝えてみよう。(証明書等の添付)。
年金以外に収入がない場合・・・兄弟・親戚の保証人を追加または保証会社等を利用するケース。【保証会社について
■ 外国籍の場合
大家さんが心配されるのは、外国籍だからどうだこうだでなく、日本語が通じるのか?日本の生活文化・最低限のマナーを理解されているのか?トラブル等の対応・保証等さまざまな心配事があるようです。大家さんだけでなく、同じ建物の入居者にとっても不安な部分があると思われます。また、勤務先、保証人(その関係・収入)在国年数、その他も考えなくてはならない事も言うまではありません。
日本語・マナーを理解されている場合・・・まずは、日本について理解されている旨を伝え、日本に来た目的(仕事・収入・今後の在国年数・・・etc)の話をして、大家さんの前に不動産会社との信用関係を築いた上で、不動産会社から大家さんに上手く話してもらう事でスムーズに進むケースがあります。
日本語・マナーを理解されていない場合・・・直接大家さん・不動産会社と話をして契約を進めることはかなり難しいでしょう。会社・学校・知人などの紹介等の形で手伝ってもらうのがより良い方法ではないでしょうか。

※上記の各例題はあくまでも1つの例であり、地域の慣習・大家さん、管理会社の考えなどによって審査・契約方法は異なります。
<現状とポイント>
上記以外にも人それぞれ事情・状況など様々なケースがあります。
また、ここで全てを記載する事が出来ないほどの例があると考えてください。

快適な賃貸生活をする上で、大家さんと入居者とのコミュニケーションはとても大切な事ですし、また、他の入居者との生活サイクルなどを考え、入居審査をされる大家さんも多くいらっしゃるため、お部屋を探す際には不動産会社の方へ、大家さんがどのような考え・経営方針を持たれているのかを聞く事も大切です。

また、ご自身の生活面で言いにくい事があるかも知れませんが、あらかじめ相談・お話することにより、「気に入った物件が見つかった後で、契約できません」というような事も避けられますし、無駄な時間も無くなると思います。

審査結果によって、条件・規定・規則・約定・必要種類などが個々によって変わってくるのが実情です。賃貸借契約というものを何度も行っている人は少なく、その上で得てして人は「いつもと違う!」とか、「前回の物件でこんな必要書類はなかった!」などと特に新しい現実を知らないで思い悩んでしまう方が多いようですので、必ず建物・部屋ごとに審査や契約内容などについて確認するようにしましょう。
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