賃貸生活研究所
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第5研究室原状回復とは?ガイドラインや義務など
賃貸による相談件数が年々増加する中、特に多く寄せられる退去時の敷金問題!金銭が絡むトラブルというものは全く困ったものじゃ!平成16年10月1日より、原状回復ガイドラインに対する「東京都条例」(略)が施行され、条例に対して様々な声があるようじゃな。立場によって受け取り方も偏ってしまいがちなトラブルの現状から条例のポイントまで、極力かみ砕いた内容で説明していくぞ。一つの参考にして下され!!!
              
 1. 条例の主旨  2. 条例の適応対象  3. 条例説明事項  4. 原状回復ガイドライン
 5. 貸主・借主の負担区分  6. 特約  7. トラブル相談の現状  
賃貸住宅紛争防止条例
〜東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例〜
1.条例の主旨 何でこのような条例を定めたのかな!?
賃貸住宅紛争防止条例は、住宅の賃貸借に伴いあらかじめ明らかにすべき事項を定める事により、住宅の賃貸借上のトラブルを防止するために制定しました。この条例では、宅地建物取引業者が借主に書面を交付し、退去時の原状回復と入居中の修繕について、費用負担に伴なう「法律上の原則」や「判例により定着した考え方」などを説明する事を義務付けています。
宅地建物取引業者は不動産取引の知識と経験を有する専門家として、貸主と借主の間に立って物件を仲介する立場にあり、説明するには適任であること。
宅地建物取引業法では、住宅の賃貸借についての法律上の原則や判例により定着した考え方などについて、重要事項説明の内容としては、宅地建物取引業者に義務づけてはいないこと。
トラブルの未然防止には、借主が住宅の賃貸借についての法律上の原則や判例により定着した考え方と、実際の契約内容を知り、その相違の有無や内容を十分に理解したうえで契約する事が不可欠なこと。
2.条例の適用対象 どのような契約が対象となるのかな!?
宅地建物取引業者が媒介(仲介)代理を行なう東京都内にある居住用の賃貸住宅
(店舗・事務所等の事業用、貸主と直接契約を結ぶ場合は除く)
平成16年10月1日以降、重要事項説明を行う新規賃貸借契約(更新契約は除く)
3.条例説明事項
宅地建物取引業者(不動産会社)が説明するのは、以下の4点です。
1・・・ 退去時の通常損耗等の復旧(原状回復内容)
2・・・ 入居期間中の必要な修繕
3・・・ 契約においての特約条項
4・・・ 修繕及び維持管理等に関する連絡先
Q.誰が誰に説明するの!?
宅地建物取引業者、すなわち不動産会社さんが申込者に対して行なうのじゃな!
Q.いつまでに説明を受ければいいの!?
基本的には、契約前までに説明をするよう義務付けられているようじゃ。例えば重要事項説明時や申込時に説明する 事が多いみたいじゃな。契約の段階で、まだ説明を受けていない場合は確認してみると良いぞ! ※説明義務は東京都内にある建物が対象です。

貸主・借主の回復負担を決めた条例ではありません。あくまでも、どのような負担割合にするのか「説明を義務付けた」条例です。何度も言いますが負担割合を決めた条例ではありません、説明です。
東京都が定めた条例(条文)はこちら!
平成十六年十月一日施行 ■東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例(条文)

この条例は国土交通省の定めている「原状回復ガイドライン」を基に、そのガイドラインに沿った敷金精算・内容説明を義務付けたルールによって紛争の未然防止を目的とした条例じゃ。「原状回復ガイドライン」に関しては下記に詳しく説明しているので、そちらをご覧くだされ!

また説明を受ける際には、原則における費用負担の考え方と契約上の費用負担の内容を比較し、その相違の有無や内容を十分理解した上で契約して下され。
4.原状回復ガイドライン
原状回復ガイドラインとは?
原状回復に関わる紛争が裁判となった場合の裁判例等を集約し原状回復の費用負担のあり方について、妥当と考えられる一般的な基準を記しています。
★ 貸主の費用負担
通常損耗は貸主負担
賃貸住宅の契約においては、通常損耗(通常の使用に伴なって生じる程度の損耗)や経年変化(時間の経過に伴なって生じる損耗)などの修繕費は、家賃に含まれているとされており、貸主が負担するのが原則です。
★ 借主の費用負担(原状回復)
借主の「原状回復」義務
一般的な建物賃貸借契約書には「借主は契約終了時には本物件を原状に復して明け渡さなければならない」といった定めがあります。この場合の「原状回復」とは、借りていた物件を契約締結時とまったく同じ状態にするということではありません。
★ 善管注意義務(善良なる管理者の注意義務)
他人のものを借りている場合借主は、契約してから契約終了時に物件を貸主に明け渡すまでの間は、相当の注意を払って物件を使用・管理しなければなりません。この義務に反して、物件を壊したり汚したりした場合には、借主は原状に回復するよう求められる事になります。
5.貸主・借主の負担区分
国土交通省:賃貸住宅トラブル防止ガイドラインから抜粋
《 貸主負担となるもの 》
通常の住まい方で発生するもの
家具の設置による床・カーペットのへこみ、設置跡
テレビ・冷蔵庫等の後部壁面の黒ずみ(電気焼け)
壁に貼ったポスター等によるクロスの変色、日照など自然現象によるクロス・畳の変色、フローリングの色落ち
賃借人所有のエアコン設置による壁のビス穴・跡
下地ボードの張替が不要である程度の画鋲・ピン
の穴
耐用年限到来による設備・機器の故障・使用不能
   
建物の構造により発生するもの
構造的な欠陥により発生した畳の変色、フローリングの色落ち、網入りガラスの亀裂
   
次の入居者確保のために行なうもの
特に破損等していないものの、次の入居者を確保する為に行う畳の表替え・裏返し、網戸の交換、浴槽、風呂釜等の取替え、破損・紛失していない場合のカギの取替え
フローリングのワックスがけ、台所・トイレの消毒、専門業者による全体のハウスクリーニング
《 借主負担となるもの 》
手入れを怠ったもの・用法違反・不注意によるもの
飲みこぼし等を放置したカーペットのカビ・しみ、結露を放置したことにより拡大したカビ・シミ・クーラーからの水漏れを放置したことによる壁の腐食、台所の油汚れ、冷蔵庫下のサビ跡
引越作業・キャスター付きイス等によるフローリング等の
キズ
壁に貼ったポスター等によるクロスの変色、日照など自然現象によるクロス・畳の変色、フローリングの色落ち
賃借人所有のエアコン設置による壁のビス穴・跡
下地ボードの張替が不要である程度の画鋲・ピンの穴
耐用年限到来による設備・機器の故障・使用不能
ペットによる柱等のキズ
賃借人の不注意により雨が吹き込んできたような場合のフローリングの色落ち
風呂、トイレ等の水垢、カビ等
日常の不適切な手入れもしくは用法違反による設備の
毀損
   
通常の使用とはいえないもの
重量物をかけるためにあけた壁等のくぎ穴・ビス穴で下地ボードの張替が必要なもの、天井に直接付けた証明器具の跡
  経過年数の考慮
経過年数に関してはこちらをご覧下さい・・・⇒敷金賃貸経年変化について
 破損部分と補修箇所の差が大きい場合はどうなるの!?
クロスを例にすると、破損した場合の借主の負担はu単位が原則のようじゃ。しかし、破損部分だけを張り替えて、色褪せた他の古い部分と色が異なってしまうような場合は、u負担だけだと、借主が原状回復義務を十分に果たしていないともいえるのじゃ。その場合は、クロス一面分の張替えを借主の負担とすることもあるようじゃが、経過年数を考慮し、通常損耗・経年変化分を差し引いたものが、借主の金銭的な負担となる場合が多いみたいじゃな。なお、借主が色合わせのために部屋全体の張替えを行なう場合には、破損していない残りの面の張替え費用は貸主の負担となる判例もあるようじゃ。資料:東京都より
6.特約
特約とは、「当事者間の特別の合意・約束」、「特別の条件を付した約束」などを意味し、賃貸借契約の場合には、通常の原状回復義務を超えた負担を、特約として契約書に定めて、借主に課す場合などがあります。しかし、特約はすべて認められる訳ではありません。有効になる為には幾つかの要因が必要であるとされています。
 契約上の特約は、トラブルの原因となる事が多い為、賃貸住宅紛争防止条例では、契約の前に借主の負担となる特約事項に関する説明を行うよう求めているのじゃ。
Q.有効となるための要件とは何ですか!?
契約当事者の自由な意思に基いて設けられた特約に関しては、原則有効とされ、法的効力が与えられるようじゃ。なぜならば、民法では「契約自由の原則」が基本とされているため、契約内容は、原則として当事者間で自由に決める事ができる事になるのじゃ。
しかしながら、上記でも述べたように特約はすべて認められる訳ではないぞ!裁判の結果しだいでは、特約が無効と判断されることもあるのじゃ。判例等によれば、特約が有効となる為には、次の3つの要因が必要であるとされているぞ!
賃借人に特別の負担を課す特約が有効と認められる為の要件
特約の必要性があり、かつ、暴利的でないなどの客観的、合理的理由が存在する事
賃借人が特約によって通常の原状回復義務を超えた修繕等の義務を負うことについて認識している事
賃借人が特約による義務負担の意思表示をしている事
 特約がトラブルの原因となった場合は、それが有効か無効かは、最終的には、裁判によって判断される事になります。
 特約について疑問に思ったり、納得できない内容があれば貸主・不動産会社と話し合い、必要なら変更を求め、契約書の内容をきちんと理解し、納得した上で契約を結んだ方が良いじゃろう。
交渉の過程で約束してもらったこと(例えば「ピアノ可」や「ペット可」など)は、後でトラブルにならないように、口約束だけで済ませず契約書に記入してもらうほうが良さそうじゃな。以上、『賃貸住宅紛争条例』について理解して頂けたじゃろうか?しっかり勉強していざというときの豆知識として参考にして下され!!
7.トラブル相談の現状
 
東京には、現在約500万世帯が居住していますが、そのうちの4割にあたる約205万世帯が、賃貸住宅に居住しています。賃貸住宅において、当サイトの『賃貸生活何でも相談』に毎日多くの相談が寄せられているように、様々なお悩みを抱えている方がいるようです。その内容は右図に掲げていますが「退去時の敷金清算」や「管理」など、様々な内容の相談が寄せられています。
東京条例施行によって
 
この条例施行によって、負担割合がより解りやすくなった上で、その物件の契約を取り交す事ができるようになるのではないかな!(この条例説明は東京都のみだが)

今後、大家さんも理不尽な請求をする事が少なくなる事を願う、また借主が常識ある部屋の使用を願うし、この条例を逆手に取った
揚げ足の行動が減る事を願う。この業界の安定を期待しております。

東京都の相談窓口一覧
もし自分で解決できない場合は、下記に相談してみると早期解決につながるぞ! 
東京都都市整備局
住宅政策推進部不動産業課
不動産取引に関する相談
AM9:00〜AM11:00 PM1:00〜PM4:00
賃貸ホットライン 
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東京都不動産取引特別相談室 弁護士による法律相談(予約制)
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特別相談室    03-5320-5015
・・・
東京都消費生活総合センター 消費生活に関する相談(不動産含む)
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相談専用      03-3235-1155
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