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第4研究室空き巣対策や泥棒対策など安全な賃貸生活
全国的に平成10年以降増加していた件数は、平成15年を期に平成18年・平成19年と減少している。 しかしながら、未だ多くの住宅がドロボーの被害に遭っているのじゃ!当研究所にも空き巣被害に関しての悩み・相談など多く寄せられている。そこで、これから共同住宅で生活をされる方、またすでに生活をされている方に空き巣・泥棒対策として、泥棒の侵入手口・狙われやすい部屋などを参考にしてみると良いぞ!

空き巣の手口とは?
最近の侵入手口は鍵穴ピッキング方法だけでなく、カム送り解錠・サムターン回し・ガラス破りなど、手口が多様化しているようです。空き巣の被害に遭わないようにするにはまず、空き巣の手口を知る事が大切です。そこで、過去の空き巣被害の侵入手口を玄関・窓に分けて見てみよう。
1. 玄関からの侵入
  昔の空き巣は鍵を掛け忘れた玄関・窓から侵入していたようですが、ピッキング・サムターン回し・カム送り解錠・錠破りなど、玄関のカギを解錠して侵入する方法を次々と考えだし、犯行に及んでいるようです。(詳しくは研究所の第4研究室『鍵について』を参考に!
2. 窓からの侵入
  窓ガラスを割って侵入する「三角割り」「突き破り」「焼き破り」などの方法がありますが、その中で最近多発している手口の一例としてライターの火等でクレセント周りのガラスを焼き破る手口「焼き破り」などが上げられます。このような方法で空き巣被害にあわれている方が多いようです。
このような、ガラスの焼き破りは昔にもあったようですが、最近はコンパクトな小型ガスバナーを使用することで、短時間で侵入できるようになった事から以前より増してガラス破りが多発しているようです。
【主な侵入手口】  
◆ピッキング
ピックと呼ばれる金属製の特殊工具を鍵穴に入れ、ドアの錠を短時間で開けるという手口。ピッキング手口に対応した錠でなければ、1分もかからず開錠されて屋内に侵入されてしまいます。

空き巣の侵入手口/

◆ サムターン回し
玄関ドアの外側からドリルで穴を開けるなどして、サムターン(内側のドアロック用つまみ)を強引に回して侵入する手口。壊したドアスコープや取り外したドアノブの穴、ドアと壁の隙間などに特殊工具を挿し入れてサムターンを回すこともあります。
空き巣の侵入手口/
◆ カム送り解錠
特殊工具を用いて錠シリンダーを迂回し、直接錠ケース内部に働きかけてデッドボルトを作動させ解錠する手口。「バイパス解錠」とも呼ばれています。
空き巣の侵入手口/
◆ ドアのこじ破り
ドアと壁の隙間に、釘抜きのようなL字型をした工具・バールを押し込み、てこの原理でドア錠を破壊して侵入する手口。強引な方法ですが、手間がかからず短時間で侵入できます。
空き巣の侵入手口/
◆ ガラス破り
クレセント(窓ガラスの錠)の周辺を破損し、そこから手を入れてクレセントを回して侵入する手口。通常のガラスであれば、わずか10〜15秒で破損できます。近所への買い物やペットの散歩など、わずかな留守の間でも安心できません。
空き巣の侵入手口/ガラス破り
【侵入手順】
一般的に空き巣の犯行時間は8分程度(侵入作業で3分・物色で5分)と言われているようです。短時間で終えるにはそれなりの情報収集が必要になります。実際にどのような手順で犯行に及ぶのか勉強してみよう。
1.留守の確認
方法⇒ インターホンを鳴らす・窓のガラスに石を投げてみる・郵便受けを確認する・・・etc。

ご自身の『表札・ポスト』などに暗号・シール(マーキング)などがあったら注意してください。マーキングとは、その部屋に住んでいる人の情報(家族構成・留守がちな時間帯等)をグループ等で暗号化しているケースのことです。詳しくは当研究所の最近の悪質の手口・・『マーキング』の実態!?を参考にしてください。
2.侵入しやすさの確認
防犯対策の有無(シリンダー・防犯装置確認)・周囲からの見通し・窓の位置・窓の鍵の位置…etc。
3.侵入方法・逃走経路の確認
集団で犯行に及ぶ場合、役割分担を決め(実行犯・見張り役・運転手)それぞの配置場所などを確認する。
4.行動時間
犯行開始から5分〜10分以上かかる場合は犯行をあきらめるケースが多いようです。

近年の空き巣被害状況を見ると、侵入手口も多種多様になり、新たな手口が発見されまた、発見を遅らせる事を目的として部屋を散らかすことなく鍵をかけて現場を去って行く事件も多くなっているようです。
狙われやすい部屋って?
では実際に空き巣がどういう時間帯を狙って侵入しているか警察資料を参考に見てみましょう。
空き巣被害状況で多い時間帯は、深夜の2時〜4時に集中していることがわかります。深夜の方が昼間に比べ目撃される確率も低く、安全に犯行に及べるためでしょう。

また深夜以外に多い時間帯は買い物に出たり、昼寝をしたりして過ごす午後2時から4時頃が一番狙われているようです。買い物に出る時、少しの時間だけ留守にするから大丈夫と戸締りを怠ってしまうと空き巣被害にあってしまう事もあるので注意が必要です。少し空ける際でも必ずカギを掛けることを忘れずに!
時間帯別空き巣被害状況(警察資料)
【狙われやすい部屋って?】
●1階よりも中階〜上階の部屋!?

上階だからと言って安全とは言えません。上階に行くに連れて上階の入居者しか会うことがなく、人目につきにくいので作業がしやすい。また高層階ほど,安心感からか施錠がルーズである。特にベランダの施錠はルーズで屋上からロープでベランダに降り物色後は玄関から堂々と出て行く。
●塀や垣根が高い1階の部屋

1階の場合、正規の出入り口を通らなくても安易にベランダ・テラスなどへ行けるので周囲から人目につきにくい場所であれば、狙われる確率は高い。ベランダ・テラスなどから留守の確認もできるのでガラス破りによる被害も多いようだ。
●付近の道路に自動車の駐車が多い

侵入する時、逃走する時に、身を隠すのに自動車が利用できる。また身を隠すことが出来るような物が多くあるところも要注意。
●新聞受けに新聞等がたまっている

言うまでもないが、新聞が溜まっていれば、しばらくの間留守にしていることが一目でわかる。旅行・帰省・出張などの際は新聞屋さんに配達を止める連絡をする事を忘れずに。
●世帯数の多い単身向けマンション

世帯数が多い建物の場合、入居者以外の人が建物内に入っても分からないケースが多く、しかもスーツ姿で「こんにちは」なんて言われれば泥棒とは思わないようだ。最近はスーツ姿の泥棒もいるようだ。
●周囲の人から目に付きにくい玄関

人の出入りが少ない時間帯で作業服を着ていれば周囲に怪しまれずピッキングなどの作業が可能。共用廊下から影になる玄関も要注意!
空き巣はプロです。まさか…、と思うような時間、場所から侵入してきます。上記でも記載したように、侵入に5分以上時間がかかる場合は犯行をあきらめるケースが多いようです。防犯対策には100%安全な方法はありませんが、ご自身の安全な生活を願うのであれば、部屋を再度確認し侵入に時間が掛かるような工夫をすることが大切です。
また、怪しい人を見かけたら一声かけるだけでも効果は充分にあると思います。防犯対策の基本は一人一人が防犯対策に関心を持ち、地域ぐるみで防犯対策を考えることで防げることも多々あると思います。近年、悲惨な事件を聞くことが多くなり、いつ自分自身に起こるか解らない時代です。自分の身は自分で守るという気持ちを忘れずに楽しい生活を送ってください。
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